今回は、EIZO FlexScan EV3450XCの実機レビューを紹介する。
最近まで使用していたDellの27インチ4Kモニターがサポート期間を満了したので、買い替えをすることにした。
結論から言えば、この買い物は大正解でとても満足しているのでその全貌を語っていく。
文鳥と暮らす在宅エンジニア yassan です。仕事の生産性や生活の質を高めるアイデアを共有しています。
俺のモニターの買い替え要件

まず初めに俺のモニターの買い替え要件について説明する。
興味のない人は飛ばしてもOKだけど、できたら読んでほしい。というのも、良い買い物だったかどうかは、事前に設定した要件を満たせるかどうかがカギだから。
読者の方にも購入する前に一度自分の要件を見直してもらいたいなという思いがある。
これまで使っていたモニターは、Dellの27インチ4Kモニターだった。
概ね満足はしていたが、いくつかストレスとなる要素があったので、今回はそのストレスを排除することが要件となる。
ストレス1:ハブを経由することで周辺機器との接続が安定しない
これはモニターが悪いのか、USBハブが悪いのか結局よくわからないんだけど、とにかく周辺機器との接続が安定しなかった。
俺が使用しているノートPCはMacBookなんだけど、今のMacはTypeCポートが2つだけというとてもミニマルなデザインになっている。
そのため、HDMIやDisplayPortで外部出力をしようとすると、必然的にUSBハブが必要になる。
(そのほか、給電だけでなく、マウスやキーボードやイヤホンも接続するからポートも足りなくなるのでハブが必要)
このようにハブを介すことで、モニターへの出力がものすごく不安定になった。しょっちゅうブラックアウトしたり変な縦線が入ったりで散々だった。
次に購入するモニターは、絶対にハブを使わなくても完結できるものにしたいと思った。特にTypeC給電&出力はマスト。安定した作業環境を手に入れるため。
ストレス2:故障頻度とサポートの壁
年に1回は壊れたので本当に不便だった。
無償交換してくれたとはいえ、毎回サポートとやり取りし、運送会社とやり取りするのが本当に手間。2度とやりたくない。
とはいえ、工業製品なので一定ハズレがあるのは仕方がないと思うし、経年劣化による不具合も致し方ない。そこは全然納得する。
だけど、できるだけ手間をかけたくない。もうこんな思いはしたくない。
交換に出して、モニターが使えない期間は仕事のパフォーマンスが著しく低下する。
ノートPCで長時間作業をすると首や肩へのダメージもでかく、体調が悪くなる。
なので可能な限り避けたいのは切なる願いなのだ。
次に購入するモニターは、保証やサポートが手厚いものにしたいと思った。稼働時間と健康を守るため。
ストレス3:画面がパキパキで目が疲れる
4Kは綺麗だしゲームとかすると迫力がすごい。んだけど、目が疲れる。
俺は集中している最中は案外何も感じない派なんだけど、休憩するときや夜寝るときにチカチカするというかパキパキする。
理想を言えば、ゲーム用のモニターと仕事用のモニターは分けた方が良いとこどりができるような気がする。
でも当然そんな金はないので、どちらかに照準を合わせないとならない。
4Kモニターはゲームするには良いと思うんだけど、仕事となるとなんとなくしんどく感じた。
最近はあまりゲームもしなくなってきたので、もう仕事用に振り切っても良いのかなと思った。
次に購入するモニターは、2K~3Kの解像度にしたいと思った。持続可能な仕事体験を実現するため。
ストレス4:左右にウィンドウを分割すると狭くなる
これは明示的なストレスというよりか、どうにかならないかなと思ったこと。
27インチとはいえ、ウィンドウを左右に配置すると手狭に感じる。かといって27インチ2枚はデカすぎて邪魔。
何か良い解決策はないかと思っていたところ、この問題はウルトラワイドモニターで解決するらしい。
たしかに横長のモニターであれば、ウィンドウを左右に配置したとしても、各ウインドウの大きさは確保できる。
今までウルトラワイドは使ったことがなかったが、これを機に挑戦してみても良いかもしれない。
次に購入するモニターは、ウルトラワイドを使ってみることにした。人生は冒険や。
EIZO FlexScan EV3450XC をレビュー
というわけで、要件を満たすモニターを調べてみたところ、EIZO FlexScan EV3450XC(以下 EV3450XC) にたどり着いた。
この読者の方もおそらく同じような要件でモニターを探しており、EV3450XC に興味を持ったことだと思う。
ここからは、購入して1ヶ月 EV3450XC を使ってみてのレビューを紹介する。
TypeC給電&出力は神
わかりきっていたことだが、TypeC給電しながら画面出力ができるのはマジで最高だった。ありがたい。
ケーブルが減ることで、3つのメリットがあった。
1つ目は、見た目がすっきりする。
当たり前だけど、コード一本で完結するから、視界がごちゃごちゃしない。
隠すにしてもコード一本なので大した労力にならないので、手軽でとても良い。
2つ目は入出力が安定する。
やはりハブを介さないとかなり安定する。1ヶ月使用していて不具合に感じたことは1度もない。
3つ目はノートPCの持ち運びの着脱がしやすい。
自宅でも外出先でも仕事をする俺にとって、着脱のしやすさは地味にありがたい。
1つだけ良くなかったところがあるとすれば、着脱のたびにMacbookを開かないといけないことだ。
シナリオとしては、外出先から帰りMacbookにTypeCケーブルに刺す。
理想を言えば、この時点でEV3450XCにMacのログイン画面が表示されて欲しいんだけど、残念ながら入力なしの状態となってしまう。
そのため、TypeCケーブルを指した後に一度Macbookを開いて閉じる。ということをして、やっとEV3450XCにログイン画面が表示される。
この一手間がちょっとだけめんどくさい。Macbookの設定で治るんだとしたら、誰か解消法を教えてほしい。
月々にならすと 2,500円
保証期間が5年なので、仮に15万で買ったとしたら月々にならすとなんと 2,500円となる。
保証の手厚さも良く、代替え機の貸し出しもやってくれるので、故障したとき用のサブモニターを用意しなくて済む。
EIZOは日本企業なのでサポートも当然日本語。言語の壁がなく意思疎通がちゃんとできる。
これだけ込み込みでこの値段であれば、俺は買いだなと思った。
なお、まだ故障していないのでサポートは利用したことはない。
目は比較的疲れにくい
目は比較的疲れにくい。
俺も買う前にさまざまなレビュー記事や動画を見たが、どれも煮え切らない感想ばかりで若干うんざりしてた。
ここははっきりスタンスをとると、目は比較的疲れにくかったポジションを俺はとる。
まず、4Kモニターと比べるとやはりパキパキした感じは減った。
仕事に必要十分な解像度で快適であることは間違いない。
で、肝心の目の疲れだけど、疲れなくなったと言うだけではなんとなく信憑性に欠ける。
何か良い証明はないかと考えたところ、あった。
俺は習慣的に寝る前にあずきの力アイマスクをしているんだけど、いつもは寝る前の一回では足りず仕事の休憩時間でも多用していた。
ヘビースモーカーならぬヘビーアイマスクユーザーだ。
だけど、EV3450XCを使用するようになってから、あずきの力を全く使わなくなった。
もちろんこれは意図的に使わなくしたのではなく、自然と使わなくなった。と言うことは目の疲れは抑制されたと言うことになる。
作業効率爆あがり
ウルトラワイドは初の試みで、ある種のギャンブルだったが、これは大成功だった。
左右のウィンドウを広く使えることがこんなに仕事しやすくなるとは、想像以上の効果だった
34.1インチというのがちょうど良いのか、37.5インチだとさらに良い体験ができるのか、今の俺にはわからないが、
少なくとも初めてのウルトラワイドなら34.1インチで十分なんだと思う。
首を振ることもごく僅かで済むし、湾曲も少なくて負担が少ない。
解像度も必要十分で無理にウィンドウを拡縮しなくても快適に作業することができる。
モニター兼ドッキングステーション
EV3450XCは圧倒的にポートが充実している。
モニターでありながらドッキングステーションを兼用しているといっても過言ではない。
HDMIx2, DisplayPort, TypcCx2, TypcB, LAN, TypeAx2, イヤホンジャックとエグい充実ぶり。
俺が使っているlogicoolのレシーバーはTypeAなのでMacbookに刺すことができない。
EV3450XCのTypeAポートを使用することで利用できていて、ありがたいことこの上ない。
周辺機器の開放
EV3450XCにはマイク・スピーカー・Webカメラが内包されているので、これらを別途準備する手間が省ける。
マイク・スピーカーについては音質は必要十分で、仕事をする上でのコミュニケーションには支障がない。
音楽を楽しみたいのであれば、別途スピーカーは必要に感じる。
Webカメラについても同様で、仕事をする上でのコミュニケーションには支障がない。というかむしろ結構良い方だと思う。
プライバシーシャッター(物理)がついているので、安心感がある。
このように充実した機能から、俺はUSBハブ、骨伝導イヤホン、USBカメラ、サブモニターを手放すことができてかなり身軽になった。
余談:安く買うコツを実践してみた
余談だけど、EV3450XC を安く買う方法を調べてみたらこんな記事がヒットした。
これが本当ならめちゃくちゃ嬉しい。早速EIZOダイレクトに登録して電話をかけてみた。
結果は・・・ダメだった。
「どちらで購入されても保証期間は5年となっております。」と案内をいただいた後、特に何もなく終わった。
EIZO FlexScan EV3450XC はどんな人におすすめか

というわけでEV3450XCのレビューは以上。
最後に、EV3450XCがどのような人におすすめかを紹介する。
生産性の向上に投資ができる人
まず第一に、生産性の向上に投資ができる人。
EV3450XC は間違いなく生産性を上げる。
作業効率の面で言えば、ウルトラワイドでシンプルに画面が広くて情報量が多い。
ハブを介さないのでトラブルも発生しにくし、何か不具合があっても代替え機を貸し出してくれる。
作業時間の面で言えば、EV3450XCは目への負荷が少ないので労働時間を伸ばすことができる。
目に優しい設計なのはもちろんのこと、3Kと言う仕事に必要十分で快適な解像度。
成果を出すには、生産性×投下時間が非常に重要だ。
時間は何よりも大事で、時間を手にするためにお金を投下できるのであれば間違いなく投資すべき。
月々2,500円と考えたら決して高くはないはず。
周辺機器を全て取っ払ってデスクをすっきりさせたい人
次に、周辺機器を全て取っ払ってデスクをすっきりさせたい人だ。
紹介した通り、EV3450XCはTypeC給電&出力が可能だ。
ケーブル一本でノートPCへの充電をしながら出力ができる。
(※ノートPCがTypeC給電に対応している必要はある)
また、マイク・スピーカー・Webカメラが内包されているので、外付けで別途用意する必要がない。
今手元にそれらを持っている人は、メルカリに出品してEV3450XCを買う資金にできる。(俺はそうした)
これらをフルに活用した結果、デスク上にはEV3450XCとノートPCと、お好みのキーボードとマウスのみ。
デスク周りがスッキリして気分も上がるはずだ。
まとめ
いかがだっただろうか。
読者のEV3450XCの購入への参考になればこれ以上のことはない。
EV3450XCは、仕事用に特化した必要十分な機能を提供してくれるモニターだ。
保証も手厚く購入後のサポートもバッチリなので決して損はさせないはず。