新卒時代に作った夢
2019年に遡る。当時新卒でメーカーに就職した俺は、困っていた。
それは、毎日があまり楽しくないから。
もっと厳密に言えば、大学時代が楽しすぎてそれ以降の人生が物足りなくなってしまっていたのだ。
仕事は面白くはないが、大手企業で給料はそれなりにもらっていたし同期ともうまくやっていたと思う。
会社まで徒歩5分で満員電車のストレスもなく、車とバイクを所有しており当時一応彼女もいた。
順風満帆といえば順風満帆なんだけど、やっぱり大学生の時の楽しかった毎日に比べるとどうしても劣ってしまう。
(めちゃくちゃ贅沢な悩みであることは重々承知)
なんとかならないかと考えたものの、タイムマシンに乗って過去に行くことができるわけじゃないし、かと言って今から皆でもう一度大学に入学してキャンパスライフを送るわけにもいかない。
つまるところ当然ながら、あの楽しかった毎日は再現することができないのだ。
そこで思いついたのが、楽しさのすり替えだ。
あの楽しかった日々は再現できないと割り切り、別のことに楽しさを見出すことをしようと思ったわけだ。
じゃあ他のことってなんだろう。そう思った時に3つの夢ができた。
- リモートワークをする
- 対人が苦手なので1人の空間で仕事がしたい
- 文鳥を飼う
- 昔飼っていて可愛かったのでまた飼いたい
- 琵琶湖のほとりに住む
- 琵琶湖が好きなのでほとりに住んで散歩したり眺めたりしたい
どうだろうか。どう考えても実現不可能でもなさそうだし、かといって今すぐ叶いそうな感じでもない。
そういうわけで、この3つの夢を叶えるのは自分が定年になった時、つまり40年後に叶えたい夢とした。
40年も経てばリモートワークが社会的に認められ、俺も日々やることなくて暇で文鳥を飼えて、貯金してたら琵琶湖の近くなら住めるだろうという魂胆。
この夢を叶えるべく、社会人生活を頑張ることに決めたのであった...!
現在の状態
あれから5年が経ち、2024年8月。
最高気温37度。テンション上がってきた。
夢に対する進捗状況をお伝えしよう。
まず、リモートワークをする。については、もうすでに叶っている。
一部リモートという意味では2020年4月に、フルリモートという意味では2022年10月に叶っている。
言わずもがな、2020年にコロナウイルスのパンデミックにより在宅勤務の就業形態が一気に普及した。
2019年の夢がおよそ半年で叶ってしまったのだ。人生何があるかマジでわからない。
とはいえ、コロナが落ち着いてくると出社に回帰する会社がなぜか増えてきた。
俺もその波に乗せられて、2020年~2022年は在宅・出社が混在する形が多かった。
その後、2度目・3度目の転職でフルリモートの会社に入社したことで、今日もリモートワークをしている。
もう1年半以上リモートワークなので、すっかり慣れてしまった。
次に、文鳥を飼う。についても、もうすでに叶っている。
2023年6月に文鳥の雛を購入して、今日も元気に暴れ回っている。
実は、文鳥を育てるには雛の期間は付きっきりでちゃんと世話をしないとならない。
そこで、リモートワークであることを活かして仕事の合間を縫って育ててみることにした。
その他にも、住んでいる賃貸の借用書を見る限り飼っても問題なかったこと、動物嫌いな元カノと別れたことが、夢を叶える後押しをしたと言える。
最後に、琵琶湖のほとりに住む。だが、これは残念ながらまだ叶っていない。
が、今絶賛不動産を見て調査をしているところだ。夢が叶うのも時間の問題かもしれない。
これも、フルリモートの特権を活かしてすでに手の届くところまで来ている。
賃貸で探しているのだが、母数が少ないのと希望通りの条件に合った物件がなくて止まっている。
(一応毎日不動産サイトをチェックしている)
そういうわけで、40年かけて叶えたかった夢がたった5年でほぼ叶ってしまったというわけだ。
ここまでの道のりは決して簡単なわけではなかったが、結果だけ見るとなんとも拍子抜けである。
夢なんて今叶えろ
これは俺の言葉ではなく、かの有名はホリエモンの言葉だ。
結果的に予定より早く夢が叶ったことで、最近になって俺自身この言葉にすごく共感するようになった。
というのも、さっきの3つの夢について、実は俺は今そこまで執着していないのだ。
琵琶湖のほとりに住む。について、なんとなくわかっていることがある。
それは「飽きる」ということだ。
30年近く生きてきて、自分の性格がだいぶわかってきたのだが、俺はかなり飽き性な方らしい。
いくら琵琶湖が好きと言っても、おそらく1年・2年も住めばきっとその生活には飽きるだろう。
だからと言って、琵琶湖のほとりに住みたくなくなったのかというと、そういうわけでもない。
正真正銘の本心で、琵琶湖のほとりに住むことに心の底から憧れている。
他の2つの夢もそうだ。
リモートワークも文鳥も、叶ったのは嬉しいし毎日が充実している。
これには飽きてないけど、当たり前になってしまっていて特別な執着はもうない。
リモートワークでなくなったらそれはそれで面と向かうコミュニケーションを楽しもうと思うし、
文鳥は俺より先に寿命が来てしまうことは決まっており、それはもうどうしようもないこととして諦めている。
そのため、今は3つの夢について考えることは少なくなった。
夢はもう叶ったものとして、気持ちが整理できてしまったのだ。
しかし、その代わりに新しい夢ができた。
今はその夢を叶えるべくして、(無理ない範囲で)日々頑張っているわけだ。
夢を叶えたら別の夢ができた。
夢が叶ったからって虚無になるかもしれないがそれも一瞬。
人間の飽くなき欲求を恐るるなかれ、いくらでも夢ややりたいことは浮かんでくるのだ。
人生は短いから夢をあっためてるなんて勿体無い。人生は長いからたくさん夢を叶えて楽しかったと振り返れるようにしよう。
夢なんて今叶えよう。
夢はさっさと叶えて次の夢に向かって進もう!
というわけで、夢なんてものはさっさと叶えて次の夢に向かって走ろう!
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