こんにちは、yassanです、
今回は「研究発表のスライド作りのコツ【今すぐできる3つのコツ】」を紹介いたします。
研究発表のスライド作りって難しいですよね、
どうやったら聞く側に興味を持ってもらえるか、どうやったら自分の研究活動がうまく伝わるのか、工夫する能力が必要になります。
これを訓練する場でもあるわけですが、どうせならバシッと決めたいですよね。
そこで、卒論発表や研究発表で使える、効果的で簡単なコツを3つ紹介いたします。
また、最後に僕がこれらを得た経緯と気づいたことを書いておきます。
今すぐできる3つのコツ
伝えたいことを全部書かない
伝えたいことは全部書かないでください。
伝えたいことがたくさんある気持ちはすごくわかります。
「〇〇を使ったデータ収集」とか「××の条件で実験した結果」とか言いたいですよね。
しかし、そう言った“本当に必要ではない情報”は書かないでください。
なぜ書いてはいけないかと言うと、余計な情報を与えてしまうからです。
スピーチする側は研究の重要ポイントを理解しているため、どこが重要な情報なのか、どこが実は不必要な情報かを理解しています。
しかし、聞く側の多くは、研究の重要ポイントを理解していない状態で発表を聴くため、どこが重要な情報なのか、どこが不必要な情報ががわかりません。
そのような状態で、意味のない情報が多い発表を聞くと、聞く側の記憶容量を無駄に消費し、ストレスを与えてしまう可能性があります。
したがって、不必要な情報は徹底して省いてください。
「そんなこと言われても、自分の発表には不必要な情報なんてないよ」と言う方もいると思います。
本当にそうでしょうか?
上のように既知のデータ収集方法について説明したり、おまけの条件でやった実験結果について書いていませんか?
それは本当に言う必要があるかどうか考えてみてください。
迷ったら書かないでください。
それでも迷ってしまう?
そんなあなたに、不必要な情報をばっさり消せる魔法のフレーズを教えます。
「詳しくは論文を読んでください」
これを発表で言えば良いのです。
アニメーションを使わない
アニメーションは使わないでください。
アニメーションが使いたくなる気持ちはわかります。
動きがあって楽しいですし、注意をひけます。
最近のパワーポイントはアニメーションの自由度が高くいので、自分でイメージしたものはだいたい作れますね。
ですが、お願いですからアニメーションは使わないでください。
なぜアニメーションを使ってはいけないかと言うと、2つあります。
1つは、見る側にストレスを与えないためです。
動きがあることは刺激です。
良い方に働く場合ももちろんありますが、それは営業やコンサルなど人を動かしたいときであることが多いです。
研究発表は、新たに得た知見を共有する場なので、人を動かす必要があるかと言えば、必要ではないです。
必要ではない部分に注力して刺激を与えることよりも、新たに得た知見を誤解なく落ち着いて共有する方が大事だと思います。
もう1つは、スライドの管理が難しいからです。
アニメーションの自由度は高まっていますが、その分その管理が複雑化しています。(慣れている人は問題無いかもしれませんが)
管理が複雑ってそこまでいうか?と思う方もいると思います。
あなたは、発表者の思った通りにアニメーションが動かず、発表がたどたどしくなっている人を見たことがありませんか?
アニメーションを入れたからには、そういったミスをしないためにもより練習が必要になります。
アニメーションを使用してリスクを背負うぐらいなら、大人しく差分のスライドを一枚一枚用意してスライドを作りましょう。
体言どめと箇条書きをする
体言どめと箇条書きをしてください。
これを組み合わせることによって、また全体を通してこのルールで統一することでスライドがとても見やすくなります。
なぜ体言どめと箇条書きで統一すると見やすいかというと、フォーマットが統一されているからです。
極端な話ですが、例えばいくつかのグラフを見せられたとしましょう。
1枚目は縦軸が周波数で横軸が時間としましょう。
2枚目は縦軸が時間で横軸が周波数。
3枚目は縦軸が周波数で横軸が時間。
こんなふうに、コロコロとフォーマットを変えられると、厄介ですよね。
このように、情報の構造がコロコロ変えられると、見る側はいちいちフォーマットを認識する作業から入らなければならないので疲れます。
聞く側が疲れないように、体言どめと箇条書きでまとめましょう。
スライドに書く文字は文章でなくても良いのです。
スライドに映す文字が最低限にして、話で補足しましょう。
ちなみに、体言止めと箇条書きでまとめてあると、英語化しやすくなります。
国際会議を視野に入れている人は、このテクニックは重要となるでしょう。
僕がこれらのコツを得た経緯と気づいたこと
最後に、僕がこれらのコツを得た経緯を紹介します。
コラムのようなものですので、気楽に読んでください。
これらのテクニックは、学部の研究室時代に身につけました。
一応、教員には期待されていた人材だったので、かなり厳しめに指導してもらいました。
具体的には、スライドはシンプルにするために徹底的に情報の削ぎ落としを行いました。
発表も、学部のうちに研究会で2回発表をしました。
僕はこの1年半で、スライドも発表も圧倒的に成長したと思いました。
実際、ここらが成長のピークで、大学卒業後はイマイチ伸び悩みました。
その最大の理由が環境の違いです。
スライドというのはその人の好みが色濃く出ます。
大学から別の大学院へ進学した僕は、この環境の変化があり、教員が変わり、スライドの好みも変わりました。
当然、僕の資料の作り方は、大学院の教員の好みではありません。
したがって、指導が入りますが、大学院の教員にスライドを指摘されても僕は自分の資料の作り方が絶対正しいと思っていたので「いや、俺のやり方はこうなんだ」と思いながら悶々としてスライドを直す日々でした。
結果、中途半端なスライドが出来上がり、自分も納得しない形で発表する微妙な感じをしてしまいました。
何が言いたいかというと、良いスライド、良い発表とは、そこにいる環境によって変わるということです。
おかれた環境で、色んなコツやテクニックを吸収して、ゆくゆくはどんな環境でも通用するようなスライドを作れるのが理想ですね。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
僕のノウハウが少しでも皆さんに伝わり、皆さんのスライドがより良いものになったならば、こんな嬉しいことはありません。
もっと色々書きたいことがあったと思うのですが、思い出したときにでも追記したいと思います。
ここまで読んでいただき、ありがとうございました!