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【R&Dエンジニア】研究開発エンジニアポジションのメリット・デメリット

2021年4月21日

こんにちは、ITベンダーにて研究開発工程を担当しているyassanです。
R&Dエンジニア(=研究開発エンジニア)というポジションで働いてみて、率直な感想やメリット・デメリットを紹介します。

「R&Dエンジニアってなんだろう?」
「R&Dエンジニアに興味がある!」
という方にとって、有用な情報が提供できると思います。

(あくまでIT業界の話になりますので、他業種他業界のR&Dとは事情が異なる場合がありますので、ご了承ください)

R&Dエンジニアってどんな仕事?

R&Dは、Research & Developmentの略です。
その名の通り、IT技術の調査と検証が主な仕事になります。

これだけ聞くと、ずっと専門の研究ばっかりやっているアカデミックな面が強く印象に残るかもしれません。
確かに、R&Dエンジニアはそのような側面がありますが、実際には“技術がビジネスで使えるか”を調査・検証を行いますので、アカデミックだけでなくビジネスの側面もあります。

例えば、今流行っているAIを例に出してみましょう。
AIそのものを発展させることはアカデミック側がやることで、AIをビジネスロジックに組み込むことはビジネス側がやることになっています。

では、R&Dエンジニアは何をするのでしょうか。
それは、AIがビジネスにどのように応用できるかを調査・検証をするのが役割になります。

このように、R&Dエンジニアの仕事は、IT技術の調査・検証になります。

特徴(メリット・デメリット)

では、R&Dエンジニアの特徴を紹介します。

アカデミックとビジネスの両方に携わる

アカデミックとビジネスの両方に携われることです。

アカデミックで最新の研究の知見を手に入れる一方で、ビジネスのトレンドをキャッチアップする両者の最先端部分に携わることができます。
したがって、具体的な業務内容も、研究論文を読んだり、論文に書いてあることをプログラミングなどをして検証しますし、社会課題や研究の活用例なども調査することになります。

どちらも常に最新ということで、発見や創意工夫の余地が非常に大きい業務内容かと思います。
実際のところは、論文を読んで実装・検証の繰り返しがメインなので、コツコツと仮説検証をこなす必要があるとも言えます。

PDCAサイクルが小さく回せる

PDCAサイクルが小さく回せることです。

システム開発のフェーズまで来てしまうと、要件定義から導入まで短くても数ヶ月はかかってしまいます。
その分、顧客や社会への影響は大きくやりがいを感じられるかと思います。

一方、R&Dエンジニアには、このような大きなサイクルを回すことはほとんどないと言えます。
そもそも、R&Dエンジニアは何かのプロダクトを作ることを目的としていません。

では、R&Dエンジニアの仕事のサイクルといえば、何度も言っていますが、調査と検証の繰り返しです。
このサイクルをひたすら回すことになります。
このサイクルは、数ヶ月という期間に比べたら圧倒的に短いと思います。

成果が01になりやすい

成果が0か1になりやすいです。
(比較的他のポジションよりも成果の明暗がくっきり分かれるという意味です)

他のポジションは、ある程度やることが決まっていてそれに乗っ取って仕事をすると思います。
したがって、成果が段階的にわかりやすくなっていると思います。

しかし、R&Dエンジニアは、何も決まっていないところから始まることもあります。
社会課題を見つけて、その解決策を見つけるところまでやってやっと成果となります。
時間だけかけて課題が見つからない、有効な解決策がないとなると、結果的に成果は0です。

(言うまでもないと思いますが、どのポジションだからエライとか簡単だとかそういう話ではなく、特徴があるという話なのでへりくだった解釈はしないようにお願いします。)

R&Dエンジニアに向いている人

ここまで踏まえて、R&Dエンジニアに向いている人を考えてみました。

最新技術に強い関心がある方

最新技術の興味がある、知的好奇心が高い方が向いていると思います。

なぜなら、論文を読んだり市場調査をしたりと、色々なことを幅広く知らなければなりません。
そのためには、やはり興味を持って自分から調べるような方である必要があると言えます。

具体的には、国内の情報に止まらず、海外の論文や技術に関してもキャッチアップすることや、ウェビナーに自主的に参加したりといった業務内容でこの特性は大いに必要になるでしょう。

飽き性の方

飽き性の方に向いているのではないかと思います。

なぜなら、サイクルが短いため、仕事に飽きやすい方でも新しいタスクに取り掛かれりやすいからです。
特に、自身の裁量が大きくなってくるとこの傾向は大きくなると思います。
「これはどうか?」「こっちはどうか?」と変わるがわるタスクの内容は変わると思います。

逆の例だと、運用保守のような、同じシステムにずっと携わって改修をする業務には、そのシステムについて長期に付き合うことになると思います。
そのようなポジションは、飽き性の方には向いていないとも言えます。

根気強い

根気が強い方に向いているのではないかと思います。

なぜなら、調査と検証という地道な作業をコツコツと続ける必要があるからです。
R&Dと聞くと、やっぱり良い面ばかりが取り上げられがちですが、実際の業務のほとんどは超絶に地道です。

どれだけ頑張っても全く成果にならないこともあります。
というか、うまくいくことの方が珍しいです。
そんな時でも、諦めずに調査・検証し続けられる方、強いメンタルを持って根気よく続けられる方に向いていると思います。

まとめ

今回は、R&Dエンジニアについて紹介しました。
R&Dエンジニアは、技術調査と検証が主な仕事でアカデミックとビジネスの両方に携われるポジションです。
知的好奇心が高く、根気強い方に向いていると私は思います。

念の為、最後に繰り返しになりますが、どのポジションでも大変なことや楽しいことはあります。
上流や下流・マネジメントとプレイヤーなどどのポジションが偉いとか簡単とかそういうことはありません。

ここまで読んでいただき、ありがとうございました。

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